top of page
人生いつまでたっても挑戦ですよ
杉浦農園
杉浦英二さん
農学部を卒業後、サラリーマンとして
働きその後、脱サラして杉浦農園を立ち
上げる。
​interview 1 -----------------------------------------------------------------------------------
環境にやさしい持続可能な
農業を目指して
以前、私は土木建設の会社に勤めていました。
私は大学で農学部に所属しており、その時に農業に興味を持ちました。
そのため、サラリーマンとして働いた後にサラリーマン辞め、御所市に縁があったので、御所市で農業を始めました。
これが脱サラをして農業を始めた経緯です。
 
〈どのような農業を目指そうと思いましたか?〉

環境に優しい持続可能な農業を目指して、有機農業を始めました。初めは、40人のお客様に対して野菜の宅配業していました。
しかし、時が経つにつれて、棚田での耕作をやめる方が多くなり、私がそういう畑を、どんどん受け入れていくようになりました。そのため、農作業に手を回すことが難しくなったので、何かを変える必要があると考えました。
​そこで新しい農業形態である酒米生産を始めました。

御所市には、大きな酒蔵が3つあります。私は、その内の1つの酒蔵と、契約栽培を始めました。
​interview 2 ------------------------------------------------------------------------------------
御所市には、飲むことが可能なとてもきれいな水が流れています。私は、その水を見た時に、ここで、農薬を使わずに米を作ろうと思いました。

今まで酒米は、農薬を使って作っていましたが、今までの作り方を辞めて、有機農法による酒米作りに転換しようと思いました。
 
しかし、1人で他の棚田の草取りもしていると、手が回らなくなっていき、どうすればうまくいくか、わからなくなりました。
 
そして、酒蔵の方と相談して、お酒のファンを集める方法を考えました。

 酒蔵と相談した結果、4年前から30名のお客さんが、
集まってみんなで田植えをして、みんなで草取りをして収穫して、最終的に自分たちのお酒を作るというイベントを始めました。
御所の水を見た時に衝撃を
受けました
​interview 3 ------------------------------------------------------------------------------------
棚田は、山と平地の境目として重要な機能を果たしています
棚田は雨量を調整して、洪水を防ぐ機能があります。

私が一番重要と考えていることは、日本は8割が山で構成されています。

棚田は平地と山の間で、形成されている。

 

棚田は、山と平地の境目として、大事な役割を果たしている。私が考える棚田の重要な機能は、動物の生息地である山と、人が住む平地を分けることである。

それによって、山から動物が入ってくることを防ぐことが可能である。

人間の営みがあることによって、人間の住む領域が守られているのです。

日本において、棚田はとても重要です。

人間と動物の住処を分けるために、棚田は必要である。

 

棚田は日本の原風景です。私は、棚田がなくなれば、日本全体がなくなんじゃないかと考えています。

棚田を残すことには大きな意味があるので、私は棚田を残していきたいです。

​interview 4 ------------------------------------------------------------------------------------

私は、今1人で農業を営んでいますが、これから御所で

新規就農したいと考える方が現れるかもしれません。

私はそういう方の手助けをしたいと考えています。

正直、今まで会社で働いていたような都会の人は、農業の入り口がわかりません。農業を始めようと思っても、最初につまずいて辞める人が多くいます。

最近は農業を営む若者が減っている現状があります。

私が楽しく農業をすることで、若者は入ってきやすくなるかもしれません。

これからは僕の後を継いで農業をやってくれる人を探す必要があります。

そういう思いで今、農業に取り組んでいます。

【外国人ボランティア受け入れに対して】 

私は今、積極的に外国人ボランティアの受け入れを行っています。

外国人のボランティアは、日本の文化に興味があり、観光旅行だけでは、面白くないと感じてしまいます。

彼らは観光旅行だけで終わるのではなく、地域の住民とコミュニケーションをとる中で日本の文化を感じたいと考えています。

外国人ボランティアの目的は、もちろんボランティアであるがそれに加え、ボランティアをしながら地域の住民と交流することが目的である。

そのため、私は彼らをサポートする必要があります。

都会の人の入り口になるように
​interview 5 ------------------------------------------------------------------------------------
農家酒屋のコンセプトは、農家が栄えることです

現代の日本の稲作は、売上が非常に低いです。

酒蔵は酒米を高い価格で買い取りますが、それでも苦しい状況です。

特に、棚田は効率が悪く収益性は非常に低いです。

 

毎年たくさんの方が農業を辞めていき、農家の子供たちも後を継ぐこと無く、

都会に出ていくことは致し方ないことではあります。

 

しかし、そのような状況の中で棚田を保全していくためには、私がここで農業続けていく必要があります。

現実的に考えると、農業を続けていくには収益性を挙げていく必要があります。

そこで私は農家酒屋を始めました。

今までの農家はお米を作って売るだけでした。

それに対し農家酒屋は、酒蔵に米を売り、酒蔵で作ったお酒を買い取り、それを自分で売ります。

​interview 6 ------------------------------------------------------------------------------------

私も、今まで何度か農業を辞めて、大阪に帰ろうと考えたことがありました。

しかし今は、農業を続けることが、御所に住みたいと考えている人や、働きたいと考えている人の役に立っていると感じています。

 

今は、多くの年寄りが、農業をできなくなっています。

農業を営む人も元気なうちは、一人で農業ができる自信がありますが、歳をとるとできなくなっていきます。そのため、若者に頼っていく必要があるのです。

それに加え今、私の取り組んでいることが、地域に少しずつ定着してきているのも感じています。

 

私は初めに御所に来たときは、私の取り組んでいることが周りの住民にあまり理解されませんでした。しかし、斬新な方法で農業を続けていくうちに、徐々に周りの人が理解してくれるようになりました。

これは、今まで、農業を続けてきてよかったと感じる

瞬間です。

農業を続けていて良かったです
bottom of page