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CHJ

2021.9

<英語論文>

 Soeroso, A., & Susilo, Y. S. (2014).

 Traditional Indonesian gastronomy as a cultural tourism attraction.

 Editorial Board, 45.


要約

 インドネシアなどの観光地におけるツーリズムには、料理は非常に重要な役割を果たしている。インドネシアを訪れる観光客に対して、調査を行ったところ、観光客が旅行先で重要視しているものは、現地にある有名な観光スポットやアクティビティだけでないことが分かった。彼らは、現地でのエキゾチックな体験にも、また重きを置いている。そこで挙げられるのが、インドネシアでの伝統的な料理である。

 この点で本論文では、料理に着目されたガストロノミーの考え方を研究している。ガストロノミーは、ただ食べるだけではなく、製法、環境など様々な包括的な点から食について扱う。これは日本では、「美食学」として扱われている。ガストロノミーツーリズムについては、環境面への配慮も重要なファクターとされている。これを進めていくためにも農園から消費者が口にするレストランまでのラインをしっかりと確立すること、そのためにも関係性や契約面でお互いをサポートできるようにすることが大事とされています。

 そして、このために観光スポットとの連携が不可欠です。このようにガストロノミーは、消費者に伝統的な現地料理を安全に提供、その後の普及を促すとともに、現地の製造者と提供者などを繋ぐラインの関係性、連携をより強固なものにしていくことについて、食を通した観光発展という面で研究されている。


感想

 観光地を訪れた際に、場所やアクティビティに着目される場合は多いだろう。バリ島では、自然が豊かである点から、海や山の景色を楽しんだり、特有のアクティビティを体験したりというのが魅力的である。しかし、観光地に訪れた場合でも結局お腹は空く。そのため、観光にとって食という面も非常に重要になってくる。観光客からすると、食を楽しむという点が、現地でのアクティビティなどの観光よりも、その土地特有の情報として残りやすいかもしれない。その情報が観光客一人ひとりが持って帰ることで、再び観光に来る可能性も高まるし、自国に戻ってからの他者への波及効果も期待できるかもしれない。

 そのためにも、観光地での食の提供における質の高さを確保することも重要となってくると思う。それが、現在世界的にも着目されているSDGsのような環境面にも配慮されていることが情報としてあると、さらに観光業に大きな影響を持つだろう。このように観光地だけでなく、現地の食などとも関わり合いを意識すると観光業に大きく寄与できるガストロノミーとなると思われる。







<日本語論文>

 外国人から見た日本旅行 ー英語ブログからの観光イメージ分析ー 村上嘉代子


訪日外国人旅行者の増加による観光立国を目標としている今,彼らの日本に対するイメージを知ることは今後の訪日外国人の誘致策を考えるにあたり有効である。海外では他国から見たイメージに関する研究が行われてきているが, 日本では未開拓である。今回はブログデータを用いて訪日外国人が日本のどこへ行きどのような活動をしてどのように感じたのか日本の観光地としてのイメージを,三か所ではあるが地域ごとに分析している。今後考えられ得る研究テーマとして,訪日したブロガーがどの訪問地にいつどれくらいの期間滞在したか, といった足跡を追跡し,訪日外同人の動向を探ることが可能である.実際に今回使用した旅行ブログサイトのTravelPodでは,そのブログの前後にどこを訪 問しているのかを地図付きでブロガーの足跡を追えるので日本のどの観光地をどのように匝ったかがわかりTravel blogでは前後のエントリーがあるのでどこに旅行したかを追る。IgoUgoではプロフィールを見ることでいつどこを訪れているのかがわかるようになっている。またブログには日付があることから.いつ,どのくらいの人が,何(どこ)に興味をもったか,というト レンドや評判の推移を可視化してユーザに見せることも可能である。このことから,ブログの文脈上の特性を生かして行動パターンを抽出し,訪問地でどのような行動パターンが見られるのか,探ることもできる。さらに, 特定の場所に関してブログでの言及数と実際の訪日外国 人の入込数の相関も見ることもできる。このように訪日外国人の日本での行動を知ることでこれからどのように日本を進めて行くべきかを見つめ直すきっかけにもなると考える。



<書籍>

 浄化の島バリ   浅見 帆帆子


要約

この本は作者が「神々の島」とされているインドネシアのバリ島に実際に行ってみたことを基にして書かれている本である。バリにいると、目に見えないあらゆる種類のことは、現実生活と共存している表裏一体のものであるということを実感する。バリとはいるだけで浄化が行われる島、本当の自分とつながれる島である。


感想

私たちはインドネシアのバリ島について学んでいるが私は実際に行ったことはなくネット上の知識だけである。この本を読んで改めてバリの魅力に気づけたように感じる。新たな魅力に気づけたという気持ちを基にインバウンド班で日本の新たな魅力を発信していけるようにならなければならないと思った。


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