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2022 5
- CHJ
- 2022年5月21日
- 読了時間: 2分
オーバーツーリズム: 観光に消費されないまちのつくり方
高坂晶子(2020)
要約
「旅行者の満足」と「地域の利益」は両立できるのか。集中する観光客のもたらす混雑や騒音、地価高騰等の地域へのダメージをもたらすオーバーツーリズムの解決策を国内外の先進事例から解説している。国内外で発生している要因、実態、対策を多数の事例から解説し、ソーシャルメディアの影響やICT・AIの活用など新しい動きも紹介している。そして、旅行者の満足度を高め、地域が観光の利益を実感できるまちのつくり方を探っている本である。
感想
観光による収入と住民のバランスは非常に難しい。しかし、どちらもが快適だと思える環境作りを考えないといけないと改めて感じた。コロナウイルスの影響で観光業は大打撃を受けたが、反対に住民は以前の静けさを取り戻すことができた。コロナが収まりつつある今、また住民はオーバーツーリズムに悩まされる日が続くであろう。観光客の増加に伴って新しく出来た宿泊施設や飲食店は、地元外の資本が多く、地元らしさを失った観光地は、観光客にとって意味があるものなのだろうか。観光地であるバリ島に行く日が近づくにつれ、バリ島では現在観光地、観光業はどんな風になっているのか気になった。観光客が急増し、混雑や騒音、地価高騰といったダメージをもたらすオーバーツーリズム。人気観光地に暮らす住民にとってはとても迷惑だし、いつになったら緩和されるのだろうと引越しを考える人もいるであろう。「観光公害」と訳されることもある世界的な問題。結局は地元の人の暮らしを保つのが前提としてあるのではないか。それを考慮して、観光業も観光客も行動や考えを改めなければいけないと感じた。
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