2020・3
<日本語論文>
ー海外観光旅行需要の国内地域格差構造と将来動向ー森地茂、轟朝幸(2001)
国内の地域によって、海外観光旅行需要の発生パターンは大きく異なる。この地域格差は,従来より所得水準の差などによるものとされてきたが、実際には、所得格差の数倍の格差が生じている。その格差の発生状況は、個人属性セグメントごとに大きく異なる。この研究では、それらの格差構造パターンを定量的に示すことを試みている。さらに、この状況を海外旅行の普及がS字の成長曲線に従うと仮定し、その普及速度と時期が地域によって異なることを定量的に示している。それらを踏えて地域格差を生じさせているメカニズムを解明することを試みている。また地域別海外旅行発生-目的地選択の統合型モデルを構築し、わが国の地域別海外観光旅行需要の将来動向を試算している。最後に、分析結果を踏まえ、国際空港整備計画のあり方について若干の考察が加えられている。
<英語論文>
ーTouring Cultures/Transformations of Travel and TheoryーChris Rojek, John Urry
1980年代半ば以降、観光体験の文化的要素に焦点を当てたフェーズが出現しました。この焦点は、観光とその影響の両方の性質を再考することを必要としました。具体的には、観光の文化には、観光商品の文化の最大化、観光体験の再定義、観光の文化的影響への対処、業界自体の変化する文化への対処などが含まれます。観光の文化的側面を何よりも強調するニッチな形態の観光は、文化観光です(文化サイト、イベントのアトラクション、体験が主要な観光体験とされています)。したがって、観光の文化は、文化に基づく対象を絞った観光から、マスツーリズムの意図しない文化的要素まで、さまざまな現象をこの論文は網羅しています。
<書籍>
ー人を繋げる観光戦略ー橋本和也(2019)
地域と人がつながる観光まちづくりのために、人と地域を育て、地域のために地域を生かす観光まちづくりを目指して、観光によって人々がつながるネットワークを構築する道を拓くための理論と実践について詳細に記されている。
最新記事
すべて表示・日本語論文 岡野ら(2019)「観光地への愛着に与える滞在中の経験」日本観光研究学会機関誌Vol. 30 / No. 1 《要旨》 日本の人口は2008年をピークに減少傾向にある。観光客も1990年までは上昇傾向だったが、それ以降は停滞している。観光客誘致のためには初めて...
[書籍] 村岡慶輔(2021)”観光再生-サステイナブルな地域をつくる28のキーワード-” ・要旨 移動制限や、訪日観光客が99%減少した日本の観光業がこれからどのような観光スタイルを貫くのか。観光再生するためのヒントや実例が事細かに説明され紹介されている。DX化を進める観...
【書籍】 みなかみイノベーション ー群馬県みなかみ町に見る中山間地の地域創生ー】 著者:鈴木誠二 2017年10月発行 〈要約〉 本書は、著者が群馬県みなかみ町で取り組んだ「地域イノベーション」(題して「みなかみイノベーション」)について書かれている。「みなかみイノベーショ...
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